本記事は現地採用として海外で働きたいと考えている方には、少し耳の痛くなるような内容です。
「現地採用」と検索すると、関連キーワードに「現地採用 やめとけ」「現地採用 後悔」「現地採用 辞めたい」など、ネガティブなワードがたくさん並んでいます。
そして、このような意見を一度は目にすることになります。
昇給・出世は望めない
現地採用マジで使えない
給与水準は低く、質素に暮らさないと貯金できない
さて、現地採用という働き方にネガティブな意見が多いことがわかったかと思います。
追い討ちをかけるようで申し訳ないのですが、本記事では「現地採用として働くデメリット」について、解説していきます。
これから現地採用として働こうか悩んでいた方には申し訳ないのですが、やはり現実としてマイナス要素を知っておくべきです。

現地採用を雇う理由
そもそも現地採用を雇う理由はなんでしょうか?
それは多くの日系企業が海外に進出するにあたって、日本語が話せる人材を求めてるからです。あくまでもお客様は現地の日系企業や日本人の場合が多いです。

駐在員と現地採用は待遇面で圧倒的な差があります。
✔︎ 駐在員はコストがかかる
なるべくお金をかけずに海外で事業展開をしたい。駐在員はコストが高いから、現地採用として働きたい日本人を探そう。正社員じゃないし、待遇面もあまり良くないから、良い人材が来る可能性は低いけど、日本語が話せて最低限の仕事をこなしてくれたら良いかな
簡単にまとめると、こんな感じです。
① 安く長く働いてくれる
② 日本語が話せて最低限の仕事をこなせる人材を求めている
③ 待遇面が良くないので、企業側も良い人材が来るとは考えてない
もちろん現地採用であっても高額な給与を設定している求人があったり、手厚い福利厚生を準備してくれてたりと、良い待遇の会社もあります。
ただし、若くして(20代・30代)未経験業種に飛び込む場合はほぼ100%無理です。
給与や福利厚生
国によって事情が異なるのは当然ですが、僕が勤めるインドネシアの事例を紹介します。
少なくとも東南アジアでは、このような認識をしておけば間違いないはずです。
駐在員の待遇
・給与:40万〜100万円ほど
・高級アパートメント支給(月20万円以上、朝食や洗濯サービスなど付く場合もあり)
・専属ドライバー+車支給
現地採用(若手)の待遇
・給与:手取り15〜20万円ほど
・住居は自分で用意する場合と会社支給の場合がある
・専属ドライバーが付くことは少なく、交通費支給はない場合が多い
このように、圧倒的に駐在員の待遇の方がいいんです。さらにいうと、駐在員は海外での駐在経験をもとにさらなる出世を狙えますが、現地採用で出世は難しいことが多いです。その分、駐在員より責任は少ないですが・・・



そう、現地採用と言えども、現地の平均給与の3倍、4倍になることも少なくありません。
ということは現地の方と同じような生活を送れば、かなり貯金できそうですよね?
実際その通りなんですが、日本人なら日本食が恋しくなりますし、日本の当たり前のサービスを求めれば家賃は高くなります。結局のところ、どこまで妥協できるかです。
※インドネシアにおける駐在員と現地採用の待遇面の差を記事にしております。
家庭を持つ予定はあるか
将来、現地で働き続けるのか、それとも日本に帰るつもりなのか考えておくことが大切です。
ずいぶん先の話だなと思うかもですが、人生設計を考える上では欠かせません。
✔︎ 例えば結婚して家庭を持つことになったとき
現地採用の給与水準では、海外で駐在員と同じような子育ての仕方はできません。日本人スクールに子どもを入れて、色々な習い事をさせて・・・とか考えてたら、あっという間にお金がなくなります。
日本で正社員として生活していれば、贅沢な暮らしはできなくても、ちゃんと学校に行かせられるし、給食だって出るし、住居だって家賃にかかわらず安全・清潔ですよね。それが国(特に発展途上国)によってはそうはいきません。

まとめ
本記事では、現地採用についてネガティブな要素、しかし考えておくべき内容をまとめました。
実は、まだまだ考えるべき内容はたくさんあります。
✔︎ 他にも考えておくべき内容
・友達や家族・親戚の結婚式
・両親と長期間離れて暮らすこと(介護の問題)
・年金(正社員なら国民年金+厚生年金分が将来受け取れる)
・健康保険(日本の発達した医療が3割負担で受けられる)

というのも、現地採用で働いていて辞めていく人は多いです。
辞めていく理由は様々で、「いつまで経っても上がらない給与」「よくよく考えたら、自分には海外が向いてなかった」「駐在員との待遇差で劣等感を感じていた」などですかね。
いずれにしても、現地採用の経験がなかなか日本の転職活動で活かせない(評価されにくい)現実を考えると、現地採用という働き方に慎重にならざるを得ません。
※参考記事として、現地採用者の転職の苦悩が書いてある記事を載せておきます。
タイで働いた8年間が職歴として評価されない!? 42歳男の後悔
僕もある程度調べた上で、現地採用という働き方を選択しました。僕自身今のところ後悔していませんが、働き続けると考えが変わったり、何か思うようになったりするでしょう。

現地採用の働き方、インドネシアの生活などについて興味のある方は、ぜひ他の記事も読んでいただければと思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!