はじめに
本記事で紹介する内容は、2021年9月3日(指定隔離施設入所日)〜 9月13日(退所日)の情報となります。また、指定隔離施設「アパホテル&リゾート横浜ベイタワー」の事例です。
コロナ禍で隔離期間・日数の変更が行われる可能性もありますので、必ず最新の情報入手に務めてください。
本記事では、多くの日本帰国者が過ごすことになる指定隔離隔離での過ごし方について紹介します。
ワクチン接種プログラムも始まり、日本への一時帰国を検討している方も多いのではないでしょうか。
一時帰国にあたって、強制隔離されるホテル生活について気になる部分は多いと思います。
指定隔離期間中にすること・できること・できないことが知りたい!
事前に準備しておいた方が良いものはある?
ワクチン巡回接種の流れってどんな感じ?
それでは、10日間の指定隔離施設での生活の様子をお伝えしていきます。
指定隔離期間中にすること
指定隔離施設に到着したら、入所者は下記のことをしなければなりません。
指定隔離施設滞在中にすること
・健康観察チャット:毎日
・MySOS(健康居所確認アプリ):毎日
・PCR検査(唾液接種):3日目・6日目・10日目
それぞれ詳しく見ていきましょう。
健康観察チャット:毎日
指定隔離施設に到着後、部屋に入室する前に指定隔離施設での過ごし方についての説明があるのですが、その際にQRコード付の「健康観察チャット」に関する説明資料をいただきます。
ホテルに入室したら当日中に初期登録を行い、翌日から毎朝報告する必要があります。
僕は翌日の朝に報告するのを忘れていて、11時くらいにホテルから電話があり、健康観察チャットへの入力をしてくださいと注意を受けました。
体温や体調変化などを報告するのですが、入所者のために行われていますので、忘れないように気をつけてください。
※ 体温計は指定隔離施設到着後に配布されました。
MySOS(健康居所確認アプリ):毎日
MySOSでは、毎日「現在地報告」と「健康状態報告」を行わなければなりません。
① 待機場所登録(指定隔離施設到着後)
② 現在地報告(毎日)
③ 健康状態報告(毎日)
① 待機場所登録は、指定隔離施設到着後、「待機場所登録」をタップします。
② 現在地報告は、「現在地の報告をお願いします」という内容のメッセージを受けたら、すぐに「現在地報告」をタップします。
③ 健康状態報告は、「健康状態の報告をお願いします」という内容のメッセージを受けたら、すぐに「健康状態報告」をタップし、体温や体調に関する項目を報告します。
また、MySOSのアプリを通して、毎日ビデオ通話がかかってきます。
AIによる自動ビデオ通話で、通話中は自分の顔と背景がわかるように自分を映します。
PCR検査(唾液接種):3日目・6日目・10日目
隔離期間によってPCR検査の回数は異なりますが、10日間隔離の場合は3日目・6日目・10日目の計3回の検査を受ける必要があります。
PCR検査は日本到着後に羽田空港で行う方法と同じで、唾液を接種します。
PCR検査と結果報告は、以下の流れで行われます。
① 06:50 館内放送でドアノブにかかっているPCR検査検査キッドを取り、唾液接種を行うよう指示がある。
② 07:00 唾液接種した容器を回収される。係の人がドアをノックしたら容器を手渡しする。
③ 16:00 コールセンターからの電話で結果が伝えられる。
注意点としては朝早いので、寝過ごさないように注意することです。
館内放送は音が大きいので目が覚めるとは思いますが、PCR検査日はアラームをかけておきましょう。
指定隔離期間中にできること
指定隔離期間中にできることを整理していきます。
指定隔離期間中にできること
① コインランドリーの利用
② デリバリー・ネットショッピングの利用
それぞれ詳しく見ていきます。
コインランドリーの利用
洗濯機と乾燥機が利用できます。料金は洗濯機300円(約40分)、乾燥機100円/30分です。
洗剤は自動投入されるので、持参する必要はありません。乾燥機は洗濯物の量によって1時間(200円)利用することも可能です。
洗濯機と乾燥機には100円玉しか利用できませんが、両替機が洗濯機・乾燥機の横にあります。
※ ハンガーは部屋に6個ありますので、洗濯物の量によっては不要かもしれません。
コインランドリーはいつでも利用できるわけではなく、事前にホテル内線で連絡を取る必要があります。
「アパホテル&リゾート横浜ベイタワー」では、07:00 - 12:00 に電話をして、利用したい旨を伝えます。
コインランドリーの利用に関して、いくつか注意ポイントがあります。
注意ポイント
・希望時間に使用できるとは限らない。
・利用者が多い場合には、コインランドリーの使用はできない。
・当日予約しかできないため、明日の利用のために今日予約しておくことはない。
予約は早いもの順なので、コインランドリーを利用したい当日の 07:00 になったらすぐに電話した方がいいです。
無事に予約ができたら、使用できる時間に電話が来て、その後すぐに係の方が部屋までやって来てくれます。
希望時間を伝えることは可能ですが、他の入所者との関係もあるので、時間通りの利用は難しいかもしれません。
ここで、コインランドリーの利用方法と流れをまとめておきます。
コインランドリーの利用方法と流れ
① 07:00 - 12:00 に内線で予約を取る。
② 係の人に呼ばれたら、係の人といっしょにコインランドリーへ向かう。
③ 洗濯物を洗濯機へ入れ、係の人といっしょに部屋まで戻る。
④ 洗濯機が終わると係の人から呼ばれるので、係の人といっしょにコインランドリーへ向かう。
⑤ 洗濯物を洗濯機から取り出し、乾燥機に入れ、係の人といっしょに部屋まで戻る。
⑥ 乾燥機が終わると係の人から呼ばれるので、係の人といっしょにコインランドリーへ向かう。
⑦ 乾燥機から洗濯物を取り出し、係の人といっしょに部屋まで戻る。
入所者は自分だけで行動できず、常に係の人の監視のもと、コインランドリーを利用することができます。
デリバリー・ネットショッピングの利用
上の写真は、Uber のアプリを利用して注文したものです。
このように、指定隔離施設では、デリバリー・ネットショッピングのサービスを利用することができます。
荷物は部屋の前まで係の人が届けてくれ、届いたらドアの前で声がかかります。
すごくありがたいサービスですが、利用にはいくつかの条件があります。
デリバリー・ネットショッピングの利用条件
・オンライン決済のみ
・21:00 - 翌 09:00 の間に到着する配送は不可
・アルコール飲料や危険物がないか、中身の確認あり
・冷凍・冷蔵食品は温度管理できる保管場所がないので不可
・寿司、サンドウィッチ、牛丼、カツ丼、コンビニ弁当、おにぎりなどの食品は不可
指定隔離施設では 1日3食の食事+水500m × 3本 が提供されるので、食事や水分補給の面で困ることはないと思います。
指定隔離期間中にできないこと
つづいては、指定隔離期間中にできないことを整理していきます。
指定隔離期間中にできないこと
① 自分の部屋から出る
② アルコール摂取
③ 喫煙(喫煙可能な部屋は可)
① 宿泊している自分の部屋から出ることができません。
唯一の例外は「コインランドリーの利用時」ですが、係員の監視のもとで行動するので、基本的に部屋から一歩も外に出ない隔離生活となります。
② アルコール摂取はできません。
「デリバリー・ネットショッピングの利用」の項目でも記載しましたが、アルコール飲料を外部から仕入れることもできないため、お酒好きな方はしんどいかもしれません。
③ 喫煙可能な部屋を除き、喫煙することはできません。
指定隔離施設到着後、僕の場合は喫煙・禁煙どちらの部屋がいいか聞かれたのですが、部屋の空き状況によっては禁煙部屋のみしかないそうです。
事前に準備しておいた方がいいもの
指定隔離施設で過ごすにあたって、事前に準備しておいた方がいいものを紹介する前に、まずはホテル備え付けのものを紹介していきます。
ホテル備え付けのもの
・バスタオル×6 ・タオル×6 ・ボディーソープ ・シャンプー ・コンディショナー
・フェイス&ハンドソープ ・ドライヤー ・ひげそり×2 ・歯ブラシセット×4 ・綿棒×4
・ボディータオル×2 ・くし×2 ・シャワーキャップ×2 ・コットン×2 ・ヘアリング×2
・トイレットペーパー×2 ・ハンガー×6 ・寝間着×2 ・ガラスコップ×2 ・紙コップ×16
・スティックコーヒー×6 ・スティックシュガー×6 ・スティック緑茶×6 ・ゴミ袋複数枚
・スリッパー×2 ・冷蔵庫 ・電気ケトル ・目覚まし時計 ・加湿器 ・除菌・消臭剤
・テレビ ・WIFI
正直に言うと、ホテル備え付けだけのもので十分です。
そのため、強いて言うなら準備しておくといいものを紹介します。
事前に準備しておいた方がいいもの
・ハンガー(乾燥機で乾かなかった時のため)
・点鼻薬、点眼薬、頭痛薬などの薬類
これだけで十分だと思います。
ハンガーは部屋に6個ありましたが、洗濯物の量によってはあると便利かもしれません。
僕はタオルやシャンプー、ボディーソープなど色々と持ってきましたが、使うことはありませんでした。
ワクチン巡回接種
2021年9月6日時点、ワクチン巡回接種は10日間の指定隔離施設が必要な国・地域からの入国者のみ対象となっています。
事前にワクチン接種プログラムで巡回接種を予約していた人が対象で、月曜日と金曜日のいずれかで受けることができます。
参考記事
ワクチン巡回接種の当日の流れを書いていきます。
・14:05 看護師2名が部屋に到着 → パスポート、記入済みの予診票・接種記録書、申込時の返信メールの印刷物(スマホ画面を見せるのも可)を提出
・14:10 ワクチンに関する説明を受けた後、注射 → 看護師2名による経過観察(15分)
・14:25 パスポートと接種記録書(1回目の欄記入済)を受け取る → 終了
スムーズにワクチン接種が終わりました。
空港まで行かなくてもワクチン接種をしてもらえるので、ワクチン巡回接種対象者は指定隔離施設で1回目を受けておくのをオススメします。
ちなみに、ワクチン接種(ファイザー)1回目の副反応についても紹介します。
20代男性、持病・アレルギー・アナフィラキシーなしの場合です。
ワクチン接種後の副反応
06:50 37.0℃
14:10 ワクチン接種
15:10 腕がじわじわする感じ(意識しないとわからないレベル)
18:10 36.7℃
21:30 37.6℃。腕が少し熱を帯びた感じ。
22:20 37.1℃
翌日
06:00 36.8℃。腕の痛みが強くなり、45度以上あげるのが辛い。
12:00 鼻水・鼻詰まり・くしゃみ → 終日まで続く → 7日朝に治る。
14:50 37.3℃
17:50 36.8℃
翌々日
05:30 36.8℃。腕の痛みがほぼなくなる。
接種当日の発熱は体全体が熱を帯びた感じで、注射部位もじんわり熱い感じでした。
接種翌日は鼻水・鼻詰まり・くしゃみ・腕の痛みがけっこうひどく、若干しんどかったです。
ワクチン接種は1回目よりも2回目の方が副反応がひどくなる傾向にあるようなので、正直言うとかなり怖いですね😅
1回目でこれなら、2回目はどうなってしまうんだろうという不安があります。
指定隔離施設「アパホテル&リゾート横浜ベイタワー」の紹介
指定隔離施設の部屋って、どんな感じか気になりますよね。
特に10日間も過ごす方にとって、部屋の環境はとても大切です。
指定隔離施設が同じホテルになるとも限りませんし、同じホテルでも部屋の環境が同じとは限りません。
なので、あくまでも参考までにということでお願いします。
ベッドが2つあり、窓も大きいです!
大きな窓から外を眺められるので、メンタル面はバッチリでした!
足を伸ばすのは難しいですが、熱々の湯船に浸かれます!
ベッド下のスペースが広く、スーツケースや荷物の収納ができます!
さいごに
空港到着から指定隔離施設で過ごすにあたって、いろいろな方の支援があったからこそ、ワクチン接種プログラムによる一時帰国をすることができました。
また、空港職員、ホテルのスタッフ、バスの運転手、医師・看護師、ワクチン接種プログラムの整備に携わっている方々など、数え切れない方々のご協力があってのことです。
この場を借りて感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
それでは、本記事はここまでにします。