将来について悩んでいた大学3年生の時期
僕が大学3年生だったころ(2016年)、売り手市場だとニュースで話題になっていました。
もし大学院に進学すると、就活を始めるのは2018年。
この売り手市場はいつまで続くのかもわからない。このチャンスを逃せば、再び長い氷河期になるかもしれない。
この思いがずっと消えずに、大学3年生の夏休みには名古屋の会社でインターンシップに2週間参加させてもらったり、自分の専攻分野に関係する職場で3週間アルバイトをさせてもらいました。
ようやく将来について考えはじめました。
周りの友達はすでに公務員試験に向けて頑張っている人もいました。
周りと比べてしまい、この時期はかなり焦っていました。
大学院進学という進路
大学3年生の夏、僕は研究室に仮配属されました。
本格的な研究はまだ先で、この時期は研究室の先輩の研究内容をゼミで聞いていたくらいです。
研究についてまだ何も知らない状態だったのですが、ゼミに行くにつれて少しずつ興味が湧いてきました。
もちろん、研究室を選択するときに、ある程度興味を持った上で選択すると思います。
しかし、僕の場合は消去法でした。
やりたくないこと or 研究室の雰囲気 or メンバー
このあたりを見て、自分でもやっていけそうな研究室を選択しました。
我ながら、かなり消極的な理由だな~と思います。
そうして研究に興味を持ち、先生にやってみたいこと、先輩方は研究分野を活かしてどんな仕事に就いているのか等、色々なことを相談しに行きました。
かなり忙しい先生でしたが、学生の話をしっかりと聞いてくれました。
先生との話し合いを通じて、僕が今働いている就職先を知りました。
今働いている企業は大学院卒の割合が比較的多く、僕のような地方国立の学生は大学院まで進学しないと就職するのは難しいと言われていました。
そこで、大学院進学という選択肢がはじめて浮かびました。
大学院に進学するかどうか悩む
先生との話し合いで、大学院進学という1つの選択肢が視野に入ったわけですが、
当時の僕はすごく悩んでいました。
☑ 金銭的負担
☑ 学部卒よりも年齢が2つ上で就職
☑ "大学院卒はいらない" というネットの情報
☑ 研究について何も知らないで、研究活動をきちんとこなせるか
☑ 大学院まで行って専門分野を活かせる仕事に就けなかったら、その2年間は足かせになってしまうのではないか
これらの悩みについて、本当に悩みまくって色々な人に相談した上で、最終的に大学院進学を決めました。
当時の僕なりに悩みに真剣にぶつかり、考えました。
そのとき考えていたことは、現在同じ悩みを抱えている方の参考になるかもしれませんので、下に記していきます。
悩みまくって -大学院進学を決意するまで-
☑ 金銭的負担
僕は学部生のころ、奨学金を借りていました。
ちょうど妹も大学に進学する時期でしたので、金銭的余裕はあまりありません。
そんな中で、大学院進学をするということは、金銭的負担を増やします。
まして僕は国公立大学で学費は比較的抑えられているとはいえ、一人暮らしをさせてもらっている身でした。
この状況で、後2年間大学に残るという選択肢は取りづらかったです。
まずは親に相談します。やはり援助を受けないと、絶対に生活は成り立たないことはわかっていたからです。
僕の親は頭ごなしに否定するのではなく、大学院に進学するメリットとデメリットを一緒に考えて、調べて、話し合ってくれました。
2-3か月間は話し合いました。話し合いの結論の結果、大学院進学する方がいいだろうという結論にたどり着き、サポートしてくれました。
☑ 学部卒よりも年齢が2つ上で就職
大学院卒は学部卒よりも2年就職が遅れます。
僕が学生をやっている間にも、学部卒で働いている友達は社会人経験をしっかりと積んでいるという状況に、引け目を感じるというか、自分はまだ学生をやってていいのか、すごく悩みました。
これは正直、就職した今でも思うときがあります。
社会人1年目の僕はちょっとしたことですごく悩む日々。
大学時代の社会人3年目の友達に電話をすると、すごく大人な対応で真剣に話を聞いてくれます。
学生のころは一緒に遊んでたのに、なんかもう遠くに行っちゃったな・・・と時々感じます。
それと同時に、自分も頑張らないといけないな!という良い刺激ももらえます。
僕が学部時代に決意したのは、絶対に研究をしっかりとやり遂げるということでした。
自分のやるべきことをしっかりとやっていけば、学生であるという引け目を感じることはない!
という考えです。
☑ "大学院卒はいらない" というネットの情報
今の時代、大学院卒のメリットやデメリットはネットで検索すればすぐ見つかります。
情報があまりにも多く、僕含め情報の海に溺れてしまう方も多いでしょう。
僕は「大学院卒 就活」「学部と院卒 就活 違い」などのキーワードでたくさん調べました。
その中で、"大学院卒はいらない" といったニュアンスの記事をいくつか見かけました。
学部卒より年齢は上で、プライドは高い。そんな学生は使いにくい。
といった内容です。
これにも悩まされました。
2年間、大学院生は研究室という狭い空間で研究に長い時間を注ぎます。
そうなると必然的に視野が狭くなり、また真剣に研究に取り組んでいるためにプライドも高くなるでしょう。
しかし、僕が入社した企業は大学院卒の割合が比較的多いです。
同期のうち4割くらい院卒です。
技術系の会社なので、大学院まで進学して専門分野を活かしたい!という学生が多く、企業もそういう学生を積極的に採用していました。
企業によって求める人材は異なるので、自分の興味のある企業・業界はどのような人材を求めているのか、しっかり調べることが重要です。
☑ 研究について何も知らないで、研究活動をきちんとこなせるか
研究室に入ったばかりのころ、研究活動を上手く進められるか、すごく不安でした。
少しでも興味があったからこそ選択した研究室ですが、研究の進め方についてはまだ知らない状態です。
これについては、一生懸命黙々と研究を進めていくしかないです。
僕の研究は画像解析系だったので、基本室内で地道に解析します。
研究に行き詰まったときは、すごく不安でどうしようもない気持ちになりました。
しかし、粘り強く続けた結果、学会発表も投稿論文も無事にこなすことができました。
(投稿論文の査読結果の修正は、社会人になってからも少しやっていましたが)
時間を費やして頑張れば、案外どうにかなるなと思いました。
このとき大事なのは、自分の研究内容に興味を持つことが重要です。
どうしても自分に合わない!と思ったら、研究内容を変更できるか相談するべきですし、
研究活動自体が自分に向いてない!と思ったら、早い段階で就活に取り組むべきだと思います。
興味が持てない or 研究活動に向いてない と気が付いたのに大学院に進学してしまうと、2年間かなり苦しいと思います。
☑ 大学院まで行って専門分野を活かせる仕事に就けなかったら、その2年間は足かせになってしまうのではないか
大学院生は学部卒よりも2年間就活の時期が遅れる上に、自分の専門分野の研究のみ行います。
就活で研究内容が活かせる企業に就職できなかったとき、その2年間が足かせになるのではないかという不安です。
これについて、僕は何とかなるといいたいです。ただ、少し難しい道だと思います。
専門分野によっては、その内容を活かして仕事をすることが難しい人もいます。
僕の友達は、研究と就活は完全に割り切って行動していました。
専門分野と直接関係ない分野に挑んでいくわけですから、面接で絶対突っ込まれます。
このような場合、しっかりと事前準備しておくことが大切ですね。
僕は専門分野を活かして就活をしていたので、面接はかなり気持ちが楽でした。
面接時間の半分くらいは研究の内容を語り合ってました。
自分の専門分野と就活がマッチしている人は、大きな強みになります。
僕は地方国立の理系でしたが、1社や2社だけ受けて内定をもらったという人が多いです。
僕自身、就活は1社だけしか受けませんでした。
結論として、就活で専門分野と直接関係ないところを受けても、なんとかなります。
ちなみに僕の周りで、就活がうまく行ってない大学院生はいなかったです。
違う分野で就活していた人も、なんだかんだで内定を持ってました。
おそらくかなり努力をしていたと思います。
結論
大学院に進学する前に、自分の将来についてよく考えておきましょう。
考えなしに進学してしまうと、2年間しんどい経験をしてしまうかもしれません。
僕は研究室を消去法で選択したので、もともとすごい興味があったわけではないです。
しかし、研究内容について少しずつ勉強したことで、興味を持つことができ、大学院に進学しようと思うまでになりました。
案外やってみると、面白くなってくるかもしれません。
大学院の進学に悩んでいるなら、いろんな人に相談してみてください。
僕は自分でも色々考えましたが、周りの人に積極的に相談して本当に良かったと思っています。
就活はうまく行っている人が周りに多かったので、しっかりと目的をもって進学すれば就活で不利になることはないと思います。