インドネシア現地採用として働き始めて5年目。
今年は会社で日本人1人になり、手探りでがむしゃらに、できないなりに働いてきました。
将来的なキャリアを考えた時に転職しようか悩んでて、転職エージェント4社に相談した結果、有益なアドバイスがいただけました。

仕事では日本人1人に、インドネシア人と結婚して家庭を持ち、公私ともに大きな変化がありました。
将来家庭を築いていく上で、大事になってくるお金、今よりも好待遇が狙えるのか、転職エージェントに相談しました。
インドネシア現地採用5年目、現在の給与・待遇
※単位:ルピア
まずは現状の給与・待遇を整理します。
手取り21Jt, 家賃7Jt、水道光熱費2Jt が全額会社負担で合計30Jt です。
チカランという工業地帯の密集するエリアに住んでいますが、現地採用でも家賃補助の会社は多いです。水道光熱費は実費が多いです。
※家賃は会社所有物件なので正確な金額はわからないので、目安として金額を書いています。

通勤費は毎月の平日を22日間として換算し、1.98Jt を固定額として支払われています。
24年8月までは毎週土日の片方は出社していましたが、9月から土日分の通勤費は出ないと言われたので、土日は家で仕事するようにしています。
工業地帯においては、現地採用でドライバーがつくパターンもそこそこあります。通勤費支給で自分でタクシーを呼ぶ(Grab, Gojekなど)パターンは珍しいです。
THR(ボーナス)は1か月分、一時帰国手当は年1回全額支給(約9-10Jt)、保険はBPJSのみで民間保険等なし。
THRは1か月分の会社が多く、一時帰国手当はまちまち、保険もまちまち、といった印象で、このあたりは若手現地採用の標準かと思います。
転職エージェント4社に狙える待遇を聞いてみた
履歴書・職務経歴書を面談前に共有し、エクセルで自分の給与・待遇、これまで取り組んできたこと、転職を検討するにいたった経緯と動き始める時期を相談しました。
色々なアドバイスをいただきましたが、4社ともに共通していることは下記の通りでした。
・今よりも給与・待遇は上がる可能性が高い。
・手取りで最低25~30Jt 以上 + 家賃手当 + 車 (+ドライバー)支給 + 民間保険あり は現実的な範囲。
・インドネシア語でコミュニケーションできるのは強み。社内では日本人1人で日本語話者がいない、妻との会話もインドネシア語なのは語学力の証明になる。
・同業の製造業での転職希望だが、英語不可が問題になるケースは少ない。あるとすれば大きな会社で海外各地に拠点を持ち、定期的にミーティングが必要なケース。インドネシア国内であればインドネシア語できればOK。
・ジェネラルな働き方でどこかの部署に特化した経験はないので、求人数はやや限られるか。専門性を求める求人だと応募が難しいかもしれない。
転職を検討するにいたった経緯と判断材料
そもそもなぜ転職を検討するに至ったか、それは下記ツイートの通り、給与・待遇が上がらない可能性(もしくは上がっても雀の涙ほど)が割と濃厚だからです。
現地採用で日本人1人の場合、来年1月の給与改定にどう影響するか気になる…
今年は全力で仕事すると決めて突っ走ってきたけど「日本人はもう給与・待遇良いから上げなくても良いよね」ってならないか不安。
会社の経営状況のこともあるし、日本側は給与改定に関わらないだろうし、さてどうなるか…— Tatsu04a@インドネシア🇮🇩 (@tatsu04a) August 13, 2024
ないところからは出せないですし、あっても「日本人は相対的に給与・待遇が良いから上げなくても良いよね」となりそうだから。
上述したように水道光熱費補助をなくされそうになってますし、頑張っても上がる見込みは低いです。現実的に上がっても1Jtとかだと思います。
日本人1人になった今、給与改定に関わるのはインドネシア人のみ、現地採用なので日本本社は関わらないと思われます。

自分のざっくりとした市場価値は掴めたので、後は来年1月の昇給額を見た上で判断しようと思います。
来年1月まではこれまで同様、「平日は06:00には出社して19:00-20:00まで働く + 土日も片方は働く」を継続していきます。
転職時に心の迷いが生じるのは嫌なので、これだけやって評価されないならやめる!と自分の判断に後悔しないためにそうします。
ちなみに来年昇給時までは転職のことや昇給に関することは一切社内で話さないつもりです。純粋にインドネシア人が僕に対してどう評価するのか見るためです。この評価によって今後、今の会社でキャリアを積むべきかどうか考える判断材料にします。
これまでの評価を覆すのは難しい
ほとんどのインドネシア人は、マネージャー層含めて定時に帰宅します。
時間内に仕事を完結させることができていて素晴らしいと思いますが、これまでと同じやり方だと経営状況は悪いままだから、こういうのやろう!と言っても拒否されます。
必要性をいくか説明しても、聞いてもらえません。それは自分のせいでもあるのですが、入社時は新卒同様、何もできず怒られてばかりの姿を見られてきました。何もできない日本人が自分たちの何倍も良い待遇を得ているのは面白くないでしょう。
ようやく最近になってガンガン働くようになって、理解してもらえる場面も増えてきましたが、それはマネージャー層の一部です。スタートが悪すぎたのが原因ですが、これを覆すのはおそらく無理 or もしくは膨大な時間がかかります。今の体力・精神を削る労働を続ければ覆せるかもしれませんが、給与・待遇が増える見込みがない中でやる気力がたぶん持ちません。また、その労力を転職先で使った方が良いんじゃないか?と感じています。
「あの転職してきた日本人、残業も土日出社もガンガンやってるな」と転職先で良いスタートダッシュを切った方が、給与・待遇面でも、インドネシア人との関係性を0から作る上でも良いと感じているのです。僕は労働時間が今のように長いのは気になりません (平日は06:00には出社して19:00-20:00まで働く + 土日も片方は働く) 。

雇用契約書には、辞める1か月前までに申告をするよう書いてあります。
仮に退職を宣言して、僕の仕事を割り振るとすると、なんとかなると思います。
生産管理とかキャッシュフローの作成、財務諸表の月次レポートと予測作成は僕じゃなくてもできると思います。技術的な問題や品質改善などの日本本社への2週間に一度の報告・レポート作成も問題ないと思います。僕自身、技術的なところはわからないことだらけですが、要点を教えてもらって報告しています。一方で、日本語話者は社内にいないので、新しく雇う必要があります。
一番難しいのは日本人とのコミュニケーションになるかと思います。既存顧客の決定権を持つ人は日本人、新規顧客開拓で日系企業をターゲットにするなら日本語が必要になりますが、僕も含めて日本人は日本人とビジネスコミュニケーションを取りたい人が多い気がします。
また、新規顧客開拓のために色々な交流会に月1-2回ほど参加してますが、業務時間外で自腹で行っているのですが、多くのインドネシア人はやりたがらないでしょう。定時で帰る人がほとんどですし、まして自腹で交流会に行くでしょうか。
僕自身、交流会を通して知り合った日本人の方から、お見積依頼をいくつかいただくことができたので、交流会参加は有意義だと思います。同じことを日本語スピーカーのインドネシア人ができるか(やりたがるか)と言うと、難しいんじゃないかなと個人的に思います。
結論:転職の判断材料は給与・待遇
長々と書いてきましたが、書きながら自分の考えが整理されてきました。
結論として、「来年1月の給与改定の結果と自分の市場価値を比較して、給与・待遇が今よりも良くなるなら転職する」方向で動きます。
新卒同然で雇っていただいた恩、5年間働かせてくれたことなど、辞めてしまうのは申し訳ない気持ちもありますが、結婚して家庭を持った以上、より良い給与・待遇を求めていくことも家族を養う上で大切です。
今よりも給与・待遇が良くなる見込みがあるなら、挑戦しない手はありません。安易な判断はしません。転職エージェントとは密に連絡を取って、転職活動時にスムーズに動けるよう準備していきます。